創学のこころ
瀬尾義秀先生
 学父・瀬尾義秀先生は、創学のこころを、生徒一人ひとりがそれぞれの個性を伸ばしながら、人間としての大成を目指すことにおかれました。

 本学園の校訓「万木一心」とは、生徒の個性が伸長し、究極には「人間として完成する」ことをいいます。「人物を造る」とは、すでにもつ力量や資質を目覚めさせ、洗練し、「人物」とすることです。

 人間は、他人との関わりのなかに生きてこそ価値があります。それは自分のように他人を尊び、自分のように他人を大切にし、すすんで自分の仕事を見いだし、自信をもってその仕事に邁進することです。それによって自分自身が成長し、他人のためにもなるわけです。
「人物」とはまた、自分自身を知りさらに伸長し、他人を知りさらに尊重する人間のことをいうのです。
そしてこの他人を尊重することが、校訓の「礼儀」であり、自分自身を知りその仕事に励むことが「勤労」であるわけです。

 学父はまた、「置かれた場所の第一人者たれ」と教えます。人間には、好むと好まざるとにかかわらず、その現在の場所があります。それは、自分以外のだれかが自分の現在をあらしめており、自分がその場所で全力を傾けて仕事をすることは、他人をよりよく生かし、それによって自分自身もよりよく生きることになるということです。

 駿台学園は、学父の創学のこころを根幹におき、豊かな人間性の涵養、個性を伸長する教育、そして、広い視野をもち、世界の人びととともに歩むことができる人間を育てる教育をおこなっています。

駿台学園の教育

 人間には、まだ自分自身でも気づいていない資質や能力が匿れています。それは自分自身で発見することが必要ですが、発見し抽き出すことに手をかすことも重要です。発見をよろこび、賞賛し、方向をあたえれば、あとは自然に伸びていくはずです。

 しかしそのまえに、だれもが人間であろうとしなければなりません。それは、人間はすべて平等であり、たがいがひとしく尊重されなければならないことを認識し、実践することです。それがあってはじめて、その資質や能力が人類の理想に向かって発揮されることになります。個性とは、この意味で、それぞれがそれぞれの力とそれを発揮するための方法をもつことであり、個性を伸ばす教育とは、その力と方法をもつための手助けをすることです。

 そのためには、よい友人をつくり、その友人にとっても自分自身がよい友人でなくてはなりません。

駿台学園の未来像

 近代学校の発祥は、個人指導の教育にありました。
しかし、その実は、集団指導の教育となってしまいました。
現代教育は、その量を拡大することにおいて大きな功績をもたらしましたが、その質においてはどうだったでしょうか。
個性を発現させる教育、未発の能力やすぐれた資質を抽き出す教育を怠ってはいなかったでしょうか。これこそが21世紀の教育であり、駿台教育の原点です。十分な施設・設備、有能で意欲的な教職員、いま駿台学園は、「明るい環境とユニークな教育」によって、21世紀に向けて着実な発展をつづけています。

 創立80周年に向けて駿台教育の卒業生は、現在23,000名を超え、それぞれ日本だけではなく世界各国へ雄飛し、それぞれの場で、有能な第一人者として活躍しています。
日本はアジアにおける唯一の先進国として、国際社会、とくにアジアの期待がおおきい現状です。それゆえに「心の国際化」をもった人材の育成こそ、駿台教育の未来像といえます。