2020/11/02
10月29日(木) 4日目 京都班別研修
10月29日(木)、修学旅行も4日目を迎えました。今日は班別行動の日です。暑からず寒からずの晴天です。市バス・市営地下鉄の1日乗車券を手に各班8時前後にホテルを出発しました。
今年はやはりコロナ禍で、奈良ほどではないものの、京都の修学旅行生も少なく、地元の小学生の遠足にはしばしば出会った一方、他校の中学生、高校生とはすれ違うことも稀でした。ここ数年急増していた外国人の団体は皆無です。おかげでどの見学地も例年に比べ、ゆっくり見学できました。
多くの班が見学先に選んだ龍安寺も、ここ数年石庭前の縁側に座る場所を見つけることも難しいのですが、今年は「密」も気にせずゆっくりと座って庭を鑑賞・堪能することができました。南禅寺、妙心寺などの禅寺の塔頭を訪れた班も多かったようですが、そういった寺院には枯山水の名庭が多く、一日が終わる頃には生徒も枯山水庭園の趣深さを感じ取っていたように思います。
今年は金閣寺が改装中ということもあり、金閣寺を見学コースに入れず、「密」を避けるために銀閣寺もコースから外しました。実際に行ってみれば、時間帯によっては案外空いていたのかもしれませんが、おかげで例年なら行けない(行かない)寺社がコースに入ってきて、これはこれで新たな発見という良い面もあったようです。例えば、ある班が訪れた大報恩寺は今までコースに入ったことはなかったと思います。この寺は鎌倉時代1221年に義空が開いた真言宗智山派の仏教寺院で、千本釈迦堂とも称される長い歴史を持つ由緒あるお寺です(『徒然草』でも何回か登場)。1227年完成の本堂は、幾多の戦火を免れ、800年近く経った今も当時のままの姿で現存しているため京都市内最古の木造建造物になります。柱に残る刀や槍の傷跡が、応仁の乱によるものだと知り、生徒は大変驚いていました。
今回の修学旅行では外国人観光客や他の修学旅行生で溢れてかえっているということがなく、各班とも順調にスケジュールをこなしていました。その一方で例年より早く閉門する寺社も多く、いつもとは勝手が違う班別研修だったと思います。生徒にとっては一生に一回の修学旅行、他の年と比べるべくもありませんが、しかし例年とは少し違う体験ができた学年になり、言うなれば唯一無二の旅行、良き思い出になったと思います。
いよいよ明日が最終日。最後まで気を引き締めて臨んでほしいところです。