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学校行事

中学3年生修学旅行リポート 2日目

2021/10/27

2日目 名古屋→斑鳩→奈良

10月26日(火)、昨日とは打って変わり、朝から青空が広がっていました。気温も上がり、暖かくなりそうです。

2日目の最初の見学地はトヨタグループが運営する、トヨタ産業技術記念館です。本年度は、記念館側の新型コロナウイルス対策で入り口が変更になっており、例年と逆に自動車館から見学しました。「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」という創業者豊田佐吉の理念を受け継いだ長男・豊田喜一郎(トヨタ自動車創業者)は、時代によって変化する利用者のニーズ、社会的要請に応えるためにも、社業の軸足を車両開発に移し、これを日本の将来を支える産業に育成しようとしていましたが、ここではその苦心の軌跡を知ることができます。戦前の本当に初期の車から、最新のハイブリッド車や水素自動車までの夥しい歴代のトヨタ車が、それぞれに盛り込まれた最新技術とともに紹介されています。

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次に、繊維機械館を見学。今では案外知られていないことかもしれませんが、トヨタは創業時は織機を作る会社でした。そもそも、この記念館は大正時代に建てられた繊維機械の工場をそのまま使用しているそうです。

人間が糸を紡ぎ布を作りだしたのは、紀元前5,000年前のことで、これは人類が発明した最古の技術のひとつです。紡ぐ・織るという二つの基本作業は昔も今も変わらず、その工程をいかに速く、低コストで多様にするかという工夫が、技術の進歩を可能にしてきました。最も古い糸紡ぎの道具である「紡錘」や「紡車」に始まり、18世紀中頃の産業革命時代にイングランドで発明されたハーグリーヴスの「ジェニー精紡機」やカートライトの「力織機」をはじめ、豊田佐吉が1896年に発明した日本で最初の動力織機「豊田式汽力織機」など、紡ぐ・織るための機械が100台近く展示されていました。高校の世界史で登場する産業革命初期の花形機器の多くの実物や精巧なコピーを実際に見ることができるのは、この記念館ならではでたいへん勉強になります。

生徒は、学芸員の方の話を聞いたり、実演なども見学しながら、繊維産業が最初は手作業で、やがて木製の初歩的な機械が登場し、時代が下るにつれ自動化されていく様子や、産業全体が綿織物を中心とした軽工業から鉄鋼や機械を中心とした重工業へとその比重を移していく産業構造の変遷まで、産業史全体についても理解を深めることができたのではないでしょうか。これだけの博物館を民間が設置しているということは、驚くべきことです。

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バスの中で昼食を食べた後は、中部地方をあとにして、斑鳩の法隆寺に移動しました。法隆寺では五重塔や釈迦三尊像のある金堂、大宝蔵院の国宝百済観音など、飛鳥時代の多くの建造物や仏像のほか、あまたの美術工芸品を見学。また、世界最古の木造建築群として知られる西院伽藍を出た所には、昨年の秋季校外学習の主要テーマであった正岡子規の、あの有名な「柿食えば・・・」の句碑が立っていました。結核を病んだ子規は日清戦争の視察のための無理な清国訪問がたたり、帰路船上で吐血、暫時神戸で療養後は故郷松山趣き、当時松山中学校の英語の教員となっていた級友夏目漱石の下宿先に転がり込み、2か月弱を過ごしました。この間、二人は旧交を温め、俳句三昧の毎日を送ったと言われています。子規が松山を発って上京る途上で立ち寄った奈良でよんだのがこの句です。昨年と今年の旅行がつながりました。東院伽藍の夢殿では、特別公開中の救世観音も見学することができました。

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法隆寺を出発して、斑鳩の古刹の三重塔などを車窓から眺めつつ向かったのは、この日最後の見学場所である、唐の高僧鑑真和上が創建した唐招提寺です。日本からの度重なる招請を受け日本での仏法の布教を決意した鑑真は、12年間に5回の渡航を試みて失敗、次第に視力を失うこととなります。多くの苦難の末、753年にようやく来日を果たした鑑真は、東大寺で5年ほどを過ごし聖武上皇ほかに菩薩戒を授けた後、新田部親王の旧宅地を下賜され、759年に戒律を学ぶ人たちのための修行の道場を開きました。それが唐招提寺です。生徒たちは奈良時代に建てられ今日まで残る金堂のほか、講堂などの伽藍や、巨大な盧舎那仏や千手観音をはじめとした多くの寺宝を鑑賞しました。また、戒壇の跡や、鑑真和上の墓廟も見学しました。

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夕暮れ迫る唐招提寺を後にして、車窓から復元された平城京の朱雀門などを眺めながらJR奈良駅前のホテルへと移動しました。新型コロナウイルスの影響もあるのか、名古屋も奈良も、これまで毎年お世話になったホテルがいずれも営業を停止し、今年は新しいホテルに泊まることになりました。昨晩に続き、スタイリッシュでデザイン性に優れた今風のホテルで、おしゃれな夕食や上からも横からもお湯が噴出する部屋のシャワーに、生徒達は驚いていたようです。

明日は引き続き奈良の寺院の見学と、午後からは宇治を見学しつつ、いよいよ京都に移動します。

 

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