2020/10/10
10月17日(土)17:00から10月の<駿台天文講座>を、オンラインで開催します。今月のテーマは、「オズマ計画から60年 地球外文明探査の軌跡」で、講師は平林久先生(JAXA宇宙科学研究所名誉教授)です。
1959年にココーニ博士とモリソン博士は、電波による地球外文明探査(SETI)の可能性を論じていましたが、翌1960年にドレーク博士が太陽型の2つの天体に電波望遠鏡を向け信号検出を試みたのが、オズマ計画の探査の始まりでした。それから今年でちょうど60年になります。
当時は、欧米の科学者や日本の壽岳潤・森本雅樹両博士らが地球外文明探査について論じた研究会を開き、学術的な議論が広がりました。暗黒星雲中のフォルムアルデヒド分子が宇宙背景放射にたいして4,830MHzのスペクトル吸収線を示すことや、DNAのディジタル情報のなかに知的信号が隠されているのではないか、などの論文が発表されました。
オズマ計画以降、いろいろな電波望遠鏡がさまざまな方向と周波数で探査をおこなってきましたが、これまでのところ知的信号の検出に成功していません。しかしその後の動きとしては、大規模な国際協力プロジェクトとしてSKA-1 (Square Kilometer Array-1) の建設が今年から始まり、さらに現段階では未定ながらSKA-2, ng VLA (Very Large Array)が実現すると、SETI性能が大幅に向上し、驚くべき発見があるかもしれません。
近年は、太陽系外の惑星がたくさん見つかり、地球によく似た惑星の発見の期待は高まりましたが、その惑星で生命が生まれ文明に至る可能性となると、そこはまた別の話です。さらに「文明の長さ」となると、もっとも不確定性が高まりそうです。現在の地球文明も、まさにさまざまな危険要素を宿していますので、私たちの文明の永続性を願うばかりです。
なお、当日の講師は駿台学園に来校されず、別の場所からZoom発信をされます。駿台学園に来校されても、講座が行われているわけではありませんので、ご注意ください。当面は、オンラインもしくはオンラインと対面のハイブリッドの型式での開催で続ける予定です。不慣れな部分があるかと思いますが、どうかご海容ください。
◎<第655回駿台天文講座>
あ ◆定 員:90名(受付順、定員になり次第、申し込みを締め切ります) ◆締 切:10月14日(水) ◆申し込み方法:下記のURL上のフォームに必要事項ご記入の上送信し、お申し込みください。 https://forms.gle/VAKZBC57WYWhPcQ4A *アプリは、無償でダウンロードが可能です。利用法は、至って簡単です。 *申し込みが完了した方には、10月16日(金)までに、ご登録いただいたメール・アドレスにズーム参加用のID、パスワード等をお送りします。 *当日は、講義開始15前までにズームからミーティングに参加をお済ませください。参加する際は、申し込み時と同じ名前をお使いください *その他、何かご質問等があれば、ご遠慮無く上記のメール・アドレスもしくは下記の電話番号にお問い合わせください。 電話:03-3913-5735 担当 布施、吉田、 (篠原)宛
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